モハ103形・モハ102形・クハ103形900番台

1963年に量産先行試作車として製造されたグループで4両2編成が山手線に投入された。量産車との違いは以下のとおり。

台車はDT26C形(電動車)・TR62X形(付随車)を装着。

ジャンパ連結器はKE58形2基(19芯×2)。このためKE70形1基の量産車とは混結ができない。

製造当時は車両番号の自の色が白(量産車は黒)。

製造時は1-と称していたが、1964年3月31日に900番台に改番された。

モハ103/モハ102-1・2→モハ103/モハ102-901・902

クハ103-1 - 4→クハ103-901 - 904

改番によりクハ103-1 - 4とモハ102-1・2は2代目。

1967年2月に量産化改造が行われた後は量産車と混用されたが、末期にはクハ103形が豊田電車区で青梅・五日市線に、電動車ユニットは川越電車区で埼京線に配置されていた。その後は老朽化のため、最後まで冷房化される事なく1992年に全廃となった。

モハ103形・モハ102形910番台

加減速時に発生する空転を防止する目的で1967年に制御段数を力行55段に、ブレーキ51段と大幅に増やしたCS30形超多段バーニア式制御器を搭載した試作車である。

モハ103-911 - 913とユニットの間の引通線を一部変更したモハ102-911 - 913の合計3ユニット6両が製造された。品川電車区に配属され、山手線で試験が行われた。その結果問題点の改善を施したCS40形が地下鉄対応車に採用された。しかし精密なバーニア構造はコストが高い上に保守にも手間がかかる事から1000番台と1200番台のみに留まり、以降の増備車では再びCS20形が採用された。

910番台は山手線で1編成に集約の上で使用されていたが、205系への置換えで転属の際特殊な制御器だったので以下の改造が施された。

冷房化され、160kVA-MGを搭載したモハ102-911・913以外の4両は電装解除してサハ103形800番台に改造。

モハ102-911は浦和電車区に転属し、モハ103-107とユニットが組まれた。

モハ102-913は豊田電車区に転属し、モハ103-62とユニットが組まれた。

新ユニット組成車は同時期に保全工事が施された非冷房車(後にAU712形で冷房化された)。

ユニットから捻出されたモハ102-172・62はサハ103形800番台に改造された。

1994年にモハ102-913が、1995年にモハ102-911が廃車になった事で区分番台が消滅した。

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