昼食を終え昼休憩に入った真選組の面々は束の間の休息に付く中土方は昼寝をしていた。しかし土方が昼寝中と知るや否や一人悪巧みする男がいた。
(フッ、おもしれえことしてやりやすぜィ。)
沖田は足音を立てぬようそっと土方に近づくと体の向きを動かした。

向きを変え終わると沖田は頭の向きを確認した。
(北向きOKだぜィ。)
確認を終えると土方の顔に落書きをしてその場を立ち去った。つまりこういうことである。土方の頭の向きは今北を向いている。つまり土方は沖田に北枕にされたのだ。

その後何も知らない山崎が通りかかると土方を見て唖然とした。北枕な上に顔の落書きまでされてるからである。
(マズイなコレ。早く頭の向きを変えてやらないと。でも途中で起きられたら・・・)
山崎は向きを変えるか否か悩んだ。

短い沈黙の後山崎は思い切って土方の体の向きを変えた。順調に行ったかに見えた時だった。
「ん?何だ山崎、何やってんだ?」
途中で土方が目を覚ましてしまい慌てる山崎。
「ちっ、違うんです副長。頭が北向きになってたから向きを変えただけで・・・」
山崎は冷や汗かきながら説明するが土方の目は鋭くなっている。しかし
「向き変えただけか、ならいい。」
何もされずホッとする山崎だったがこれで終わりではなかった。
「そういやさっき寝てる間に顔になにか書かれてる感触があったけど知らねえか?」
「俺は何も知らないですよ。だっていくらなんでもそんなこと・・・って」
土方の怒り狂った姿はさながらスーパーサイヤ人のようだった。
「山崎てめぇぇぇぇぇ!!!!!」
「ギィヤァァァァァ!!!!!」
凄まじい轟音と山崎の悲鳴が屯所内に響き渡った。

「くっそー、なんで俺がこんな目に遭わなきゃならないんだ。」
濡れ衣を着せられ途方に暮れる山崎だがある事を思い出した。
「そういえばさっき沖田隊長が(北枕大成功)とか言いながらペン持って歩いてるの見ましたよ。」
「だったらそれ先に言えコノヤロー!とにかく総悟のヤローを早く捕まえるぞ。」
「ハイッ!」
土方はそういうと山崎と共に沖田を探した。

「総悟テメ北枕にした上に落書きまでしやがってぇぇぇぇぇ!!!」
土方は勢いよく沖田に斬りかかると負けじと沖田もバズーカを発射した。屯所で轟音が響き渡る中近藤は
「屯所は今日も賑やかだな。」
と言いながら素振りをしていた。

さらに屯所の前を歩いてた銀時も
「チンピラ警察は相変わらずバカやってんな。つーか俺の出番これだけ?久々の新作なのにこの扱いはねーだろ。ま俺にはどうでもいいけどよ。」
とぼやいてたようだ。

終わり

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