北斗心拳に源外が珍しく食事に来ていた。
「源外さんが来るなんて珍しいね。」
「何かまた面白いもの持ってきたのか?」
[きっとまた凄そうな気を感じる。]
三人?は言う。
すると源外は何かを出した。
「今日はこんなものを持ってきたぞ。」
限界は二つ繋がったヘルメットを出す。
「これを二人の頭に被せてリモコンを押すと互いの精神が入れ替わるんじゃ。」
限界の言葉に幾松は目を丸くした。
しかしそれを尻目に桂はそれを奪い、自分の頭と幾松の頭に被せた。桂の行動に幾松は唖然としたが、手際が良すぎて何も喋れなかった。
そして
「準備は出来たぞ。」
桂の合図で源外はリモコンのボタンを押した。
互いのヘルメットからそれぞれ白い玉が線を伝い、双方の頭の中と入れ替わった。
「成功したかどうか一言喋ってみて。」
源外は二人に命令する。
「私幾松だけど。」
「俺は桂だ。」
どうやら実験は成功したようだ。※ここからは識別のため、桂(中身幾松)は青、幾松(中身桂)は赤とします。
「という訳で元に戻してもらおうか。」
幾松(中身桂)は元に戻すよう要求する。
しかし
「実はこれ使えるのは一日一回だから次に使えるのは翌日なんだ。だから翌朝までそのままでいてくれ。」
源外の言葉に二人は唖然とした。
こうして一日限定の入れ替わり生活がスタートした。
最初は困惑してた二人だったが
(男物の着物もけっこういいかも。それに桂さんの髪結構サラサラね。)
(作務衣もなかなかいいもんだな。今体は幾松殿だから俺は幾松殿の人妻の匂いを・・・って俺は一体何を考えてるんだ。)
慣れてくると結構満更でもない様子だった。
そして翌日
源外は再びあのヘルメットを持って北斗心拳に来ていた。
二人は昨日と同じようにヘルメットを被り、スタンバイする。
そして
「では行くぞ。」
源外はそう言うとリモコンのボタンを押した。
これで元に戻れる。そう思う二人だったが
「あれ?おかしいな。」
リモコンが正常に作動しないらしい。
リモコンを調べた源外は二人にこう言った。
「物凄く言いにくいことなんだが、実はリモコンが壊れてしまっての、しばらく修理しなきゃならないから悪いけど・・・一週間そのままでいてくれ。」
「えええええええええええ?」
源外の通告にもちろん二人は唖然としたのであった。
「先が思いやられるわ。」
「でもこれで一週間幾松殿の体を借りていられるぞ。」
「頼むから変なことはしないでね。」
[あちゃー、これはえらいことになりましたなあ。でもこれはこれで楽しみだ。]
「あの・・・エリザベスまで変なことは考えないでね(汗)」
終わり