満開の桜の下コナン・蘭・小五郎はレジャーシートの上で弁当を食べながら花見を楽しんでいた。蘭の手料理を食べながらの花見は実に格別だ。コナンはそう思ってた。
「桜の花綺麗ねえ。」
「そうだね。」
桜に囲まれる蘭にコナンは見とれていた。
「なんだコナン蘭が気になるのか?」
小五郎に言われてはっとした。
「オメーが蘭に懐いてるのをあの探偵坊主が見たらヤキモチ焼きそうだな。」
その探偵坊主がオレなんだよなあ。本当は一緒に住んでるのに間接的に離れ離れになってる状況にコナンはもどかしさを感じていた。もし工藤新一が生存してることが組織にばれれば今度こそ殺されるし蘭や小五郎にも危害が及ぶ危険がある。博士は絶対に知られてはならんぞと忠告していた。
しかしコナンにとって蘭や小五郎には別の意味で知られてはならないことがある。それはコナンになってから蘭と一緒に風呂に入ったりすることもあるからだ。もしばれた後に元の姿に戻ったら蘭だけでなく小五郎の逆鱗にも触れてしまうだろう。
とはいえ花見の席でそんなことを考えても仕方のないことだ。今の状況を楽しもう。食事を終えたコナンが桜を眺めようとした時だった。
突然悲鳴が聞こえたので駆けつけると客の一人が死亡していた。死因は毒殺で何者かが飲み物に毒を仕込んだと断定するとコナンはいつものように眠りの小五郎で事件を解決したのだった。

帰り道の3人は和やかな雰囲気だった。
「また来年もやりたいね。今度はお母さんも一緒にどお?」
「俺は勘弁だな。」
「またそんなこと言って、じゃあ今度は新一と一緒にやりたいわね。」
「なっ、だったら俺も参加するぞ。あいつに変なことは絶対させねえからな!」
するわけねえっつーの。それまでに組織潰して元の姿に戻らねえとな。そう思うコナンだった。
「じゃあみんなでどうよ。新一の家族も一緒にね。」
「そりゃ楽しみだな。今から来年のビール準備すっか。」
来年は工藤家と毛利家総出で花見を楽しむことになった。

終わり

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