コナンは街を歩いていると蘭と灰原とすれ違った。二人は近くのホテルで開催されているスイーツバイキングに行くところだった。コナンはあまり興味なさそうだが灰原はこんなことを言い残した。
「言っておくけど私と蘭さんで行くからあんたは来ないで。蘭さんとの関係を邪魔されたら迷惑なのよ。」
辛辣なことを言う灰原を蘭は注意するがコナンは興味なさそうにその場を後にしようとした。しかしコナンは灰原に言われたことが癪に障ったのか灰原の後頭部に麻酔針を放つと眠った灰原を近くの公園のベンチで寝かせると蘭と一緒にホテルに向かった。
ホテルについた二人はバイキングを楽しんでいた。
「おいしいね蘭姉ちゃん。」
「本当ねえ。本当は哀ちゃんも一緒ならよかったのにね。」
「灰原は別にいてもいなくてもいいけど蘭姉ちゃんと一緒に食べるときが一番楽しいよ。」
「もしかしてさっき言われたこと気にしてるの?」
「そんなことないよ。それくらいでいちいち気にしてたら犯人と同じになっちゃうからね。」
んなわけねーよ。何が灰原だバーロー!あいつがどうなろうが知ったこっちゃねーよ。コナンはそう思いながら満腹になると二人は灰原が寝てる公園に戻った。
公園に戻ってベンチに向かうと灰原はいなくなっていた。きっと帰ったんだろうと思い二人も自宅に帰った。
夜になり夕食を済ませると阿笠博士から電話がかかってきた。灰原がいまだに帰ってこないのを不審に思い警察に捜索してもらっていたのだった。責任を感じたコナンは蘭と一緒に昼に訪れた公園に向かい聞き込みをするが灰原と不審な人物の目撃はなく防犯カメラも確認するがベンチのある場所は死角になっていてわからないので灰原を置いてから迎えに行くまでの映像を確認するが人一人映っていなかった。
もしかしたら地下室があってベンチのある場所はエレベーターになってるのではないかと考えるがベンチの周囲は特に変わったところはなかった。公園内からは手掛かりがなくなってしまうが周囲の防犯カメラに写ってる可能性にかけて映像を調べた。一通り調べるも灰原が映ってる映像はどこにもなかった。
神隠しのごとく消えた灰原を捜索するも手掛かりはなく完全に行き詰っていたがコナンは全く焦らなかった。蘭の時は必死になるが灰原だとなぜか焦らないのは蘭との関係を邪魔されて目障りだったからだろう。やがてコナンは灰原の捜索を諦めると蘭と一緒に自宅に帰った。
やがてコナンは眠るが昼にいた灰原は本物だったのか気になっていた。いくら死角で映ってなかったとはいえ誰にも見られずに姿をくらますなんて普通は考えられない事だからだ。しかしコナンは灰原がいなくなってあることに気が付いた。彼女がいなくなった今解毒剤を作れる人がいないからだ。このままじゃ元の姿に戻れねえじゃねえか、そう思った瞬間ベランダは全身真っ白い紳士風の人物が立っていた。コナンはその姿を見てすぐに怪盗キッドだと気が付いた。
「どうやらお困りのようだね。解毒薬の開発者がいなくなったならIQ400の俺が完成させようか。」
キッドはそう言うとハンググライダーで飛び立っていった。それを見送ったコナンは再び眠ったのだった。
後日、コナンは蘭・小五郎と一緒にポアロでまったりしていた。
(バイキングもいいけどやっぱポアロが一番落ち着くな。)
コナンはそう思いながら一緒にスイーツを食べたのだった。
終わり