コナンと蘭は街を歩いていると灰原と出くわした。
「私を差し置いて蘭さんとデートなんて随分いいご身分ね。」
灰原は嫌味ったらしく毒づいた。
「蘭姉ちゃんとデートしちゃ悪いのか。」
「そうよ、蘭さんは私のものなの。江戸川君がいたら邪魔なのよ!」
険悪な二人に蘭は3人で一緒はどうかと提案するがコナンは蘭の頼みでも受け入れられなかった。
「どうしてコナン君は哀ちゃんと仲悪いの?」
「あいつの嫌がらせにはうんざりしてるんだ。」
コナンは神妙な面持ちで打ち明けた。コナンの話では学校などで灰原にいじめられていて探偵団・博士・学校関係者も把握していた。しかし証言だけでは証拠にならないのでビデオカメラで証拠を残すと学校側も事態を重く見ていじめをやめさせようとしたが逆にエスカレートしていた。もちろん灰原に対する風当たりはより一層強まっていって彼女に味方する者は誰もいなかった。蘭は最近コナンが学校から帰ってきたときに体に痣ができてるのを見たがあまり心配かけたくなかったので彼女にはそれを隠していたのだった。
「そんなことがあったのね。どうしてもつらいなら私に甘えてもいいのよ。」
蘭はそう言うとコナンを抱きしめた。それを見た灰原は蘭からコナンを引き離そうとした。
「オメーいい加減にしろよ!オレと蘭姉ちゃんの邪魔ばかりしてそんなに楽しいか?オメーが何しようが勝手だがこれ以上邪魔するならどっか行け!!」
怒ったコナンは灰原に怒鳴りつけると彼女は何も言わずに走り去った。
気まずい空気が流れたがコナンと蘭は気分を変えてデートを楽しんだ。やがて夜になると灰原が行方不明になってることがニュースで流れていた。灰原のことが気に食わないコナンだったがどっか行けと言った後に行方不明になったことが引っかかったので蘭と一緒に捜索に参加した。コナンは犯人追跡メガネや探偵団バッジで居場所を探すが反応しなかったので周囲に聞き込みをした。しかし目撃情報や有力な手掛かりはなく誰かに連れ去られたかもわからなかった。自身の推理力を働かせようにも灰原のこととなると負の感情が先行して考える気にもなれずどうでもよくなったコナンは蘭と一緒に家に戻った。
自宅の居間でコナンと蘭はのんびりしていた。
「蘭姉ちゃん大好き。」
「コナン君。」
新一が見たらやきもち焼くんだろうなと思いつつも灰原にいじめられていてよほどつらい思いをしていたのか珍しく甘えてくるコナンをかわいがる蘭だった。
一方とある場所でジンはウォッカやベルモットなどと肉料理を食べていた。
「この肉うめえな。シェリーのつまみに合うぜ。」
ジンはなにかの肉をつまみにシェリーを飲んでいた。構成員曰く正体はメスガキとのことで何の肉なのかはわからなかったがなぜかシェリーと一つになるような気がする幹部たちだった。
それからしばらくして様々な人々の協力もあって組織は崩壊しコナンとメアリーは元の姿を取り戻していった。帝丹高校に復学した新一は蘭との関係性はより深まり赤井家も一つに戻った。しかし灰原が帰ってくることはなかったが彼女の帰りを待つものは誰一人いなかった。そりゃそうだろう。コナンこと新一をいじめていた奴が戻ってくることなど誰も望まないし奴は無間地獄から帰ることはできないのだから…
「はいOK。」
阿笠博士の一言で撮影が終わるとクランクアップを迎えた。さっきまでの出来事は全校集会で上映するいじめ防止キャンペーンの撮影を校長先生に頼まれて博士が監督を担当していたのだった。ジンは有希子が、ウォッカは優作が演じていて食事シーンの肉料理は鈴木家のシェフが調理した牛ステーキだった。その後の組織崩壊後の流れはナレーションのみで進行していったがコナンは正体に関することは組織のことが全部片付くまでは編集でカットするよう博士に口止めを頼んでいた。
クランクアップを迎えてキャストが揃うがなぜか灰原の姿がなかった。もしかしたら何かあったに違いないと探偵団バッジで連絡しようとするが応答はなく犯人追跡メガネも使用したが何も反応はなかった。灰原が走り去った後のシーンを確認すると不審な人物は映っておらず製作スタッフも不審な人物の目撃はなく成り済ましが疑われる人物はいなかった。蘭は警視庁に通報してコナン一行も捜索に加わるが手がかりはつかめず捜査は行き詰ってしまった。そんな時一人の女の子が助けを求めてきた。彼女は何者かに連れ去られていて隙をついて逃げてきていた。コナンは証言を基に捜索を続けると誘拐犯を見つけた。やがて犯人と思しき人物は犯行を認めると逮捕されたが灰原に関してはどうなったかは何も言わなかった。灰原はどうなったのか、もしかしたら映画と同じようになってるのかもしれない…
終わり